冊子「福田村事件の真相」 その1 ー目次とあとがきー
歴史の闇にいま光が当たる
福田村事件の真相
連 絡 先 香川人権研究所
発 行 日 2001年3月1日初刷発行
目次
犠牲者のご冥福をいのる(p.2~)
加害者側も重苦しい(p.4~)
福田村事件とは(p.6~)
生き残った人の証言(P.9~)
もう一つの虐殺事件(P.27~)
差別が起こした悲劇か(p.55)
真相調査会への期待(p.56)
部落問題の学習を深めよう(p.57)
講演会のアンケートから(p.58~)
(表紙イラスト=大橋桂子さん)
あとがき(P.62)
冊子が出来ました。姜徳相先生には、講演に一部書き加えていただき、また石井先生には証言の解説をいただきました。事件のきっかけになった朝鮮人虐殺の背景と、事件に遭遇した人の体験証言、この二つを収録することで冊子に重みができました。
被害にあった三豊郡の人たちは、茨城県を目指していました。茨城には、薬売りの一行を楽しみに待っている人たちがおおぜいいました。医者もいない寒村で持病に苦しむ人、気付け薬や食当たりの薬を必要とする人たち、などです。子供たちは薬屋さんがくれる紙風船や武者人形絵に心をときめかしました。彼らが薬の効能などを宣伝する口上は、お笑いあり物真似あり講談や浪曲調のものもありました。時には流行歌も入ったりして、一種の演芸場でもあったと言われています。行商に対して軽蔑した視線もありましたが、他方では売薬行商に限らず、行商の人たちが果たした社会的功績や文化的な貢献について、認識を新たにしたいものです。犠牲者の名誉回復も大切ではないかと思います。
今後、さらに新事実も出てくるでしょう。 真相調査会の責任は重いと感じます。
本冊子が福田村事件だけでなく、部落問題をはじめ、さまざまな差別問題の解決に少しでも役に立つことを願っています。
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文字起こしにあたって
これから公開する準備をしている文章には、目次に「★」印をつけました。
このブログに冊子の一部を公開する理由は、20年以上たったこんにちでも差別問題が解決せずにおり、あとがきに記されたように「さまざまな差別問題の解決に少しでも役に立つことを願って」のことです。
その2以降では、こんにちでも残る差別への対策として、個人の実名の多くや具体的な地名を明示していません。こんにちの差別の事例についても記事掲載していければと考えています。ご理解いただければ幸いです。
*冊子は縦書きで漢数字を使用していますが、文字起こしにあたって算用数字に置き換えました。文字起こしの誤りなどは順次修正していきます。
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